• タクティカル・シラット 岩田

ナイフ・ディフェンス

 タクティカル・シラットの中級者用でまだ発売していなかった最後のDVD「ナイフ・ディフェンス」編を作成中です。

 ナイフ・ディフェンスはナイフを素手で捌いたり武器を奪い取ったりなかなかビジュアル的にも優れているのですが、そのビジュアルとは裏腹に現実には極めて難しい技術です。

 どんなに身体能力に優れていてかつトレーニングをしっかりしている人、例えばボクシングの世界チャンピオンであっても相手がそれに匹敵する才能と訓練をした人であれば全くパンチをもらわずに倒すのは至難の業です。

 ですのでナイフ・ディフェンスもどんなに才能のある人がどんなに練習した所で、相手がそれに匹敵する才能と訓練を積んだ人であればやはり刺されてしまう可能性があるのです。

 そしてナイフディフェンスは万に一つも失敗してはなりません。それは死を意味するからです。

 ですので、私たちは素手によるナイフ・ディフェンスは「最悪から二番目の手段」と言う意識を常に持っています。


 一番望ましいのはナイフを持って襲って来そうな所・人には「近づかない」こと。

 二番目は近づいてしまってもナイフに気づいたらすぐに「逃げる」こと。

 三番目は逃げるのが難しい時には交渉・説得なんでもして「やめさせる」こと。

 四番目はどうしても戦わざるを得ないときにもナイフよりも柄の「長い武器で応戦」すること。

 自転車・看板・椅子・ビンなど、なければベルトでも脱いだ靴でもボールペンでも素手よりはなんでもあった方が良いので何かしら手にして戦うという事です。

 それさえも見当たらず、逃げることもやめさせることもかなわず、ただ刺されるのを待つだけよりも幾分マシなものが素手によるナイフ・ディフェンスだという事を忘れないようにしましょう。ナイフディフェンスを練習しすぎて素手でナイフと戦ってよいと考えてしまうのではかえって有害です。

 止むを得ない事情で、ただ刺されるのを待つよりも幾分生還の可能性を高めるもの、と言う以上の幻想を持たないようにする必要があります。


 先日包丁を持った強盗が高齢者に素手で包丁を折られ取り押さえられたというニュースがありました。ナイフ・ディフェンスを学ぶ者にとって希望であると同時に、強盗側も殺傷目的で包丁を持っていたならこうはなっていなかったと思います。


 身も蓋もない事を書いてしまいましたが、それでもナイフ・ディフェンスの練習は武術特に武器術を学ぶ上では欠かせない技術です。そして何よりも楽しい練習です。

 皆さんも楽しんで練習してみて下さい。


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